富士猫日記

富士猫日記へようこそ。 ここでは映画やドラマ・DVD・ゲームやアニメ・漫画・本・雑誌・イベント・展覧会などなどの感想を独断と偏見で書いています。ネタバレ感想しか書けないので未読・未観の人は注意して下さい。

2009年02月

ミディアム シーズン3(ネタバレ)

実在する霊能者(ミディアム)の実話をもとに作られたドラマ。

何といってもこのドラマの魅力は主人公が普通の主婦というところ。

仕事と育児と家事の両立にも苦しむ普通の女性。

仕事・子育て・主婦業についても失敗もするし夫と言い合いもする・・・そんな苦難にも一生懸命皆で乗り切っていく様が好感を呼ぶし、ある意味理想的。

けんかしつつも夫は彼女の仕事に対して理解を示せる心の豊かな愛情豊かな人間で、決してモデル並みのイケメンではないけれどやさしくてユーモア抜群。
アリソン(主人公)は美人だけれど、何ていうかクラビア・セレブ並のナイスバディ・お色気ではなく、太ってはいないけれど主婦並のがっしり体系。

そんな現実感あふれるところが、安心させるドラマ。味わい深い。

三人の娘達の長女アリエルもお年頃。母の遺伝で見る霊の発する夢についての意味も理解しだすが、こんな能力欲しくなかったと母親に怒りをぶつけるアリエル。
しかし、解決に向けて動かなくてはいけない使命を少しずつ受けとめていきます。

20歳までに霊が見えなければいわゆる「霊感」はないと子供のころ、皆で話したものです。
友人自分を含め誰もが、恐い「霊感」なぞ絶対欲しくないと口語したものです。

ところが年取るごとに、当たり始める自分の霊感に対して、「恐いからいらない」ではなく、中途半端に感じるぐらいだったらいっそのことアリソンのように人の為に役立つくらいしっかりとありゃあいいのにと思うようにもなってきました。


そう江原さんとか・・三輪さんみたいに。
江原氏曰く。「お祓いとか除霊とかいいますが、魔術みたいに祈って霊を払うのではないのです。霊も生きている時と同じように悩む人間ですから、生きている人と同じように、カウンセリング・コンサルテーション・説得・説教・理解などをしてこの世に残る未練やむ恨み、その他悩み願いなどを解きほぐしてあげるんです。本当の霊能者で除霊が出来る人は生きている人間に対しても良いカウンセラーであったり伝道師であるはずです」的なことを言っていたと思います。

この言葉とアリソンの行動、私は目から鱗のような思いがしました。

生きていても・死んでいても、大切なのは相手に対する深い愛なのですね。

敵対したり怒ったりしてはなかなか解決にならない・・・そんなことを悟っていくのでした。

とはいってもアリソンは夢の意味が解らないといつも怒っているけれど・・・www


Lost シーズン4(ネタバレ)

いよいよ脱出します。本当に脱出成功します。

今までは、現在・過去・未来の映像がいったりきたりして展開していた中で脱出後も描かれていたので、脱出出来るとは解っていましたが、いわくつきというところも示唆していましたから、どんな脱出劇があるのか楽しみでした。

そう。それが解ります。
島についてもある程度解ります。

今までは島のことが現在として描かれていましたが、これからは「脱出後の話」が現在として展開することになるのでしょう。

島での出来事は過去の説明になります。

さてオーシャン6と呼ばれて脱出してもどるメンバーは「ザイード・医師ジャック・アーロン赤ちゃん・韓国女性サン・デブのハリー・ケイト」ですが、島のことはすべてかくしているようです。
自分たちだけが唯一の生存者、他は飛行機墜落と共に死んだことにしています。そして、島で生活していたという事実もなし。存在する国の島にわざわざ行きそこに流れ着いたような偽装までします。

島はどうなったか・・・ベンジャミンが島の装置を作動し一瞬で移動させてしまいました。

「島」を何故守るのか・・・時空を歪め、末期癌を直し、脊椎損傷麻痺が歩けるようになり、傷の回復も早い島。こんな夢のような島を一人占めにしたい極悪な金持ちの存在。そして何より「島」にはどうやら「意志」存在するのか、ここを外界から見えないように発見されないよう守りたいという意思があるのか、その意思で不思議を起しているような・・・。

ダーマ・イニシアチブというインドか何かの人達の「島」の実験はそれだったのか。
ベンジャミンがその研究者達を皆殺しにしたのは「島」の意思だったのか。

脱出後、ケイトは以前の父親殺しの罪に対して免罪になり、ジャックも医師の生活をハリーは死者が見え怯えて精神病院・などなどすでに脱出後の話は色々と進んで見せられています。

続きとして気にならせられているのは、3年後にやつれたジャックの「島にもどらないといけない」というセリフと亡くなって本国に何故かもどってきているロックの存在。ベンジャミンも本国に戻ってきているが、「全員が島に戻らなくてはいけない」ようなことを言っている・・・。
そしてジャックはクレアが腹違いの妹と知り、アーロン赤ちゃんは自分の甥という血のつながりがあることを知り困惑する。

はたして「島」はこの後何をさせたいのか。
そもそも彼らに背負わされている様々な偶然は何なのか・・・。

今後の展開またまた楽しみですね。

魍魎の匣(もうりょうのはこ・ネタバレ)

DVDレンタルによくある最初のコマーシャルにのっかりまんまと借りてしまいました。

印象・・・・・気持ち悪。

ただし、この手のイメージには一つの美学があると思っています。

宣伝の挿入歌として椎名林檎の東京事変を使用し、完璧に近い形で戦後しばらくしてからの古き良き昭和の風景を再現し、ところどころに不思議な美しい風景をちりばめ、ただの猟奇殺人小説としての映画にはしあげていないところ。

そう・・・そして私のイメージは「寺山修二」

少女の戯れ、怪しい美しさ、バラバラの肢体・・・。

以前観た寺山修二展では、昭和の怪しいものものと少女のマネキンの外された肢体・・・。安っぽさと俗っぽさ、病的な感覚。

正直、私の趣味ではないのですが、この感覚にはある人たちのある種の美学が存在しているのだろうと思ったものです。

そしてこの「魍魎の匣」の映画はそういう感覚。

実際、匣の中の少女は手足がないが白く艶めかしく美しく・・・。

でもやっぱりこの世界に入り込む感覚は異常だろうと思ってしまうのでした。

映画を一回見ただけだとちょっと話の意味が理解しきれませんでした。
何故なら
①セリフが意図して皆早口。
②猟奇殺人をする犯人の感覚が自分の理解出来ない分野の為、結論が見えにくい。
③登場人物の名前がすぐに覚えられないのでセリフの説明が誰のことをさしているのかがピンとこない為、関係性の認識が希薄なままストーリーが流れて行ってしまう。
④時間が前後したり、過去のことが入るので展開の時間がごっちゃになる。

とまあこんな感じ。

結果的にはスローにしたり巻き戻したりしながら話と人を確認し、最後はネットで細かなストーリー説明を読んで理解を終えさせました。

でもやはり理解しきれません。
手足バラバラ猟奇殺人犯・久保は子供の時に博士の研究所に父の箱製造の仕入で付添ってきて偶然見てしまった箱詰めの手足のない少女の死体を観て、同じものが欲しいからと少女の手足を次々と切っては箱に詰める。。。御箱様を持ってきてしまったから悪魔に取り付かれたからか??
人を生かすために臓器が必要だったからと久保のその殺人を利用する博士。
加奈子ちゃんの親友頼子は加奈子を電車に突き落として手足の無い無残な姿にしてしまう・・・。研究資金の為にその状態を利用し助けて生かすからと母親に資金を投資させる博士。利用された加奈子ちゃん。
なのに実は博士が加奈子の実の父。
久保は頼子の加害を責める気持ちを利用してまんまと自分の欲望の犠牲にして・・・手足を・・・。
そして久保もまた最後は博士の研究材料として研究所という巨大な箱の脳として利用され頭以外はスクラップに・・・。

こんな感じでしょうか。

ううう気持ち悪。

銭ゲバ(三話までネタバレ)

派遣先の社長宅・三國家の娘・茜の心の傷を利用し同居をし始めた風太郎(松山ケンイチ)。
茜は風太郎の嘘のやさしさや心の痛みへの理解度の深さからますますかたくなだった心を許し、風太郎は茜が父親に「結婚したい」とまで発言させる。
茜の姉・緑は、茜の明るい表情を喜びながらも、幼馴染の友達・白川に
「風太郎を信じてはいけない、風太郎が金目当てで三國家に入り込んだ、彼は、そんな美しい人間じゃない」と断言され少しずつ風太郎に疑いを持ち始め動揺し複雑な思いに駆られていた。

風太郎の動向を探っていた荻野刑事は、金をせびりに来た父親との会話を目撃し、風太郎の生い立ちを探り始める。

疑念を抱く緑、そして風太郎を三國家から排除しようとする白川、そんな二人をなんとかしなければとあせり始め白川に詰めよりとうとう殺してしまう??。

三人目の殺人を犯してしまったのか・・・・。ますます人間として泥沼に落ちていく風太郎。心の闇は更に深く、陰湿さを増していく。

松山ケンイチのすごさはキャラクター作りのうまさ。

「銭ゲバ」の原作はまんが。まんがの方のキャラクターは決してかっこいいとは言えない寸繰りとした体形にどんよりとした目、顔の傷。

松山ケンイチの演じる風太郎も不気味でネクラで陰険でしたたかだが、原作のキャラに似ているとは思わない。スタイルもいい。しかし、けっして原作のイメージを冒涜せず、松山ケンイチとしてそのストーリーにベストに見えるキャラを演じている。決して「ありえね~」と思わせるキャラにしていないところがすごい。デスノートの「エル」も魅力的だった。

イケメンという外見よりももっと底深い才能を持った俳優なのかなと思いたい。

試しに自分で松山ケンイチの演じる風太郎の表情を演じようとしてみた。

深い絶望と憎しみとしたたかさをにじますネクラな目の中に鋭く光る洞察眼、そのくせ、寂しさを漂わせ、口元は決して不機嫌そうに歪んでいない、口角は常に上がっていて、内面的な未熟さ、幼さ、がにじみ出ていて・・・・。

「できね~!!!」 

最近の若手俳優ってすごいですね。





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